2021年9月2日
医療用アプリケーションに拡張現実(AR)を利用 : Part3

今回は、k-space の概念と射出瞳拡大設計方法を紹介する3回シリーズの最後の記事です。
患者と医師との間のコミュニケーションで苦労する場合が多くあります。私たちの多くは、何かしらの不調があり、その点が気になっていたとしても、医師に症状を説明するのに苦労する経験があります。 このことで、医師は病気の診断方法を模索し、正確な原因と治療計画のため試行錯誤することがあります。
幸いなことに、拡張現実(AR)デバイスの革新は、このような場面の手助けとして、医師が症状を視覚化し、患者に何が起こっているのかをよりよく理解する方法を提供します。 これらのシステムを設計する場合、光学設計者はユーザの経験値が可能な限り正確であることを確認することが必要です。 射出瞳拡大(EPE)設計の紹介 3 回目最後の記事では、フットプリント径を確認し、射出瞳拡大システムの画像をシミュレーションする方法について説明します。
フットプリント径の確認
EPE 設計の最終段階に入る際、各フィールドのフットプリントを調査することは有益です。 これは、光がオブジェクトとどのように相互作用し、最終的にユーザに表示されるかを判断するのに役立ちます。 フットプリントの径をチェックするプロセスはとても簡単です。 ディテクタを追加する必要があり、その結果はシェーディングモデルで観察できます。

図3 各フィールドからのフットプリントを検出するために追加されたディテクタ
最終製品の画像シミュレーション
最後のステップは、人間の目で観察したときに画像がどのように見えるかをシミュレーションすることです。 Zemax OpticStudio は、実際の画像をシミュレーションできる唯一のソフトウェアであり、設計者は最終製品がどのように機能するか明確に把握できます。 シミュレーションを設定するには、ダミーの画像ソースが必要です。また、射出瞳で画像をチェックするために眼球システムを模倣する理想的なレンズシステムが必要です。

初めて今回の記事をご覧の場合、または、この前の手順の確認が必要な場合は、このシリーズ記事の Part 1 と Part 2 をご覧にいただき、EPE設計プロセス全体をご確認ください。
医療とヘルスケアのより良い未来
私たちは、医療分野での AR の成長と、今後数年の間に続く新しい革新を楽しみにしています。 これら 2 つのテクノロジーが融合することで、医療の質は向上し続け、私たちの生活の質もまた向します。
詳細については、Zemax.comのナレッジベースの記事全体とシリーズ全体をお読みください。
Zemax OpticStudioの機能の詳細については、無料トライアルをリクエストしてください。 特定の設計ニーズについて話し合うには、お問い合わせください。
著者:

Michael Cheng
Principal Optical Engineer
Zemax