2021年3月31日

OpticStudio による共焦点蛍光顕微鏡の設計方法

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OpticStudio による共焦点蛍光顕微鏡の設計方法

共焦点顕微鏡、とくに共焦点レーザー走査型顕微鏡(CLSM)およびレーザー走査共焦点顕微鏡法(LCSM)は、空間ピンホールを使用し結像において焦点が合っていない光を遮断することにより、顕微鏡写真の光学解像度とコントラストを向上させる結像の光学技術です。サンプル内の異なる奥行で複数の2次元画像をキャプチャすると、オブジェクト内で3次元構造の再構築(オプティカル セクショニングと呼ばれるプロセス)が可能になります。この手法は、科学や産業の分野で広く使用されており、主なアプリケーションは、ライフサイエンス、半導体検査、および材料科学です。

OpticStudioのシーケンシャルモードとノンシーケンシャルモードを組み合わせて、共焦点蛍光顕微鏡を設計します。 この光学系の設計は、レーザー光源から顕微鏡対物レンズまでと、顕微鏡対物レンズからチューブレンズとディテクタまでの2つの主要部分で構成されています。

共焦点蛍光顕微鏡法は、サンプルの高解像度3D画像を取得する手段であり、特にライフサイエンスや半導体業界で使用されています。このような高品質の結果を生成するために、顕微鏡は、レーザー光源から顕微鏡対物レンズまで、また、顕微鏡対物レンズからディテクタまでの2つの主要部分で設計されています。ここでは、OpticStudioで共焦点顕微鏡を正確にモデル化する方法を示すことで顕微鏡の設計について一通り説明します。この例で使用されている顕微鏡対物レンズは、Zemax デザイン テンプレート「Microscope Objective 60x」(または Zebase のサンプル ファイル K_007)で、OpticStudio 20.2 以降のサブスクリプション ライセンスのすべてのエディションで利用できます。

共焦点蛍光顕微鏡の光学系は、レーザー照明光源、集光レンズ、コリメータレンズ、顕微鏡対物レンズ、チューブレンズ、およびディテクタで構成されています。 これらの光学系は、下図に示す方向で組み込まれています:

紫のビームはレーザー光源からの光の伝搬を表しています。赤の太いビームはディテクタで検出する焦点のあった状態の蛍光です。赤の細いビームは、2 番目のピンホールの目的を示すために描かれています。1 番目のピンホールはレーザー光の集光光学系とコリメータ光学系の間に配置されています。2 番目のピンホールはチューブ レンズの後、フォトディテクタの前に配置されています。これらのピンホールを共役位置に配置するために、共焦点顕微鏡の設計が実現します。

レーザー フォーカス 系やチューブレンズの設計、ノンシーケンシャル モードへの変換、および、サンプルのモデル化の方法に関する詳細は、MyZemax.comのナレッジベースにてご確認ください。また、OpticStudio に関する詳細をご希望の場合は、Zemax 営業担当までお問い合せください。

著者:
Lisa Li