2022年3月24日

OpticsBuilder for Creo Parametric によるシミュレーション

Category: Product News

光学設計を実現するためには、エンジニアチームが共通の目標に向かってそれぞれの専門知識を結集させることが必要です。多くの場合、制約がかかる要素としては、チームの知識ではなく利用可能なツールの性能です。

OpticsBuilder はそのソリューションです。 OpticStudio のファイルをネイティブの CAD 部品に変換する機能により、CAD ユーザは正確なレンズと光線データを使用して、オプトメカのハウジングの解析と最適化を行うことができ、設計ワークフローを合理化し、費用と試行錯誤に費やす時間を数ヶ月削減することが可能です。

この記事では、OpticsBuilder for Creo Parametric でシミュレーションを実行する方法を紹介し、優れた光学製品の製造を支援する OpticsBuilder の機能のいくつかを紹介します。

シミュレーションを開始

OpticsBuilder では、システム性能を解析するために、同等の光線追跡を行い、結果を提供するシミュレーション機能が提供されています。OpticsBuilder では、バックグラウンドでOpticStudio と同じノンシーケンシャル光線追跡アルゴリズムを利用しているため、正確な結果を得ることができます。

Creoで[開く]をクリックし、/Documents/Zemax/Samples/OpticsBuilderCreo/Heliar
に移動してください。

  • heliar_37mm.asm を開く
  • リボン内の[ シミュレーション]をクリック

OpticsBuilderは以下を自動的に行います:

  1. すべての光学部品がシミュレーションに含まれていることを確認

  2. 散乱プロファイルのない機械部品に黒アルマイトの散乱プロファイルを定義

  3. ベースライン光線追跡を行い、メカ部品なしの光学系の性能を記録

  4. 2 回目の光線追跡を行い,メカ部品付きの光学系の性能を記録

  5. 2 つのデータセットを比較し、スポットサイズ、光線のケラレ、画像のコンタミの違いを計算

  6. グラフィックスエリアにシミュレーション光線を表示

  7. 結果ウィンドウを開く

結果の表示

シミュレーションが正常に終了すると、結果ウィンドウが表示されます。

パフォーマンス指標が許容誤差より大きい場合、結果テーブルで赤く表示されます。白色のパフォーマンス指標は、クリックすると緑色のチェックマークの代わりにデルタ値が表示されます。

 ディテクタは、結果テーブルで[ディテクタを表示]を選択し表示することができます。

各ディテクタの視野とコンフィグレーションについて、RMS スポットサイズ、光線のヒット数、ピーク放射照度、スループット(ディテクタでの総エネルギー)が表示されます。

結果テーブルで[ケラレ光線を表示]または[不不要な光線を表示]を選択すると、ディテクタに当たらない光線や意図しないディテクタに当たった光線がそれぞれプロットされます。クリップされた光線のプロットは、どのメカ部品が光線をブロックしているかを判断するのに有効です。

この場合、ケラレ光線セット(通常は紫)は、Heliar アセンブリの中央の環状部が光線をケラレしていることを示しています。円環を編集して内径を大きくすると画質が向上し、ビームのケラレが軽減されます。パートモードに入り、円環のスケッチを編集し、スケッチを終了してパートを閉じ、アセンブリモードに戻ります。アセンブリを再生成した後、シミュレーションを再度実行し、変更したシステムの画像性能メトリクスがどのように改善されたかを確認することができます。

ケラレ光線セットでは、第 1 レンズの圧力リングが光線をケラレしていることが示されました。さらに部品の修正とシミュレーションを行い、すべての光学性能指標を許容誤差以下にすることができます。

OpticsBuilder for Creo Parametric でシミュレーションの実行に関する詳細は、こちらをクリックしてナレッジベース記事をご覧ください。

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