2022年5月16日

強化されたレイエイミングについて

Category: Product News

OpticStudio ではバージョン 22.1 より、強化されたレイエイミングの機能が全てのエディションに対して実装されました。こちらの機能をご紹介します。

強化されたレイエイミングの機能はシーケンシャルモードのシステムエクスプローラ中のレイエイミングタブよりアクセス可能です。このタブを開いたものが以下のイメージで、新機能として追加された項目は①~④の項目になります。

これらの項目の意味は以下の通りです。

  1. 強化されたレイエイミングの使用

    新アルゴリズムONにします。

  2. キャッシュの設定にフォールバック検索を使用

    元々特定の軸外または非球面光学系に対してのレイエイミング光線を修正するために実装されました。問題がない限りはOFFを推奨します。

  3. 高度な収束を使用

    このオプションはZ軸を中心に回転する場合を想定して設計されていましたが、他の場合でも役に立つ場合があることが分かっています。

  4. ステップ数

    キャッシュの設定でのステップ数を設定します。問題がない限り、デフォルト値を使用することをお勧めします。問題が発生した場合は、値を増やすこともできますが、一般にこの値が高いほど安定しますが、遅くなります。

また、強化されたレイエイミングには OpticStudio 22.1.2 現在以下の制限がありますが、今後の開発により制限が変更される可能性もあります。

  • 「強力なレイエイミング」と同時にONできない
    常に「強化されたレイエイミング」を最初に使用し、機能しない場合にのみ「強力なレイエイミング」を試すことをお勧めします。社内テストでは、 「強化されたレイエイミング」は「強力なレイエイミング」が機能するすべての光学系で機能したことを確認しています。

  • システムアパチャーの設定を「絞り面半径による定義」とする必要がある

    他のタイプのアパーチャが選択されている場合でも、ユーザーは「強化されたレイエイミング」を使用できますが、以下のように警告メッセージが表示されます。

  • 視野タイプと物体距離の関係性に制限がある

    視野タイプと物体距離の関係性は現在以下のどれかの組み合わせである必要があります。他の組み合わせが選択されている場合でも、ユーザーは「強化されたレイエイミング」を使用できますが、以下のように警告メッセージが表示されます。

    1. 無限遠物体距離+角度タイプ視野

    2. 無限遠物体距離+セオドライト角度タイプ視野

    3. 有限遠物体距離+光線角度が90度未満となるオブジェクトの高さタイプ視野

こちらのコラムは「Introduction to Enhanced Ray Aiming and Ray Aiming Wizard」を参照して作成しました。

こちらの機能を使用した場合、感想をいただければ幸いです。こちらのフォーラムポスト「日本語版広角レイエイミングフォーラムポスト」へご入力ください。