2022年8月18日
OpticStudio を用いた、室内モデルの大規模光線追跡シミュレーション

OpticStudioでは、シーケンシャルモードとノンシーケンシャルモードの2種類モードが大まかにありますが、今回はノンシーケンシャルモードにおける、大規模シミュレーションの例を取り上げたいと思います。
ノンシーケンシャルモードは、複数の光源とディテクタを設定することができ、反射や散乱による相互作用の影響を光線追跡の範囲内で定量的に解析するのに向いたモードです。この、反射や散乱による影響をモデルに含めることができるため、光線追跡に時間がかかってしまうという欠点はあるものの、光線追跡に用いるモデルの反射や散乱の特性を正しく入力して、膨大な数の光線を追跡することで、照明やオブジェクトが配置された場合の影響を正確に予測することが可能です。
今回は部屋に設置されたシーリングライトの設定方法と、そのシーリングライトに照らされた家具の散乱や反射光の発生をシミュレーションすることで、解析を行った例を紹介します。
1 つ目のフォーラムポストの記事内ではまず部屋に見立てた空間に複数のディテクタを配置することで、照明のシミュレーションと解析を行っています。
2 つ目のフォーラムポストの記事内では、OpticStudioの機能であるパートデザイナーを用いて家具を再現して、各材質に対する反射率を設定して、重要度サンプリングを適切に用いることで、適切に解析を行えるようにしています。
ノンシーケンシャルモードでの大規模光線追跡シミュレーションは、作りこめば正確な解析は可能ですが、その分だけ時間がかかります。今回紹介した手法は比較的短時間で結果を得られて解析できる光線追跡シミュレーションを検討している方にとって重要な示唆となりますので、是非とも参考にしていただければと思います。
参考となるフォーラムポスト