2022年1月21日

解像度を直接改善できる Zemax OpticStudio のコントラスト最適化機能

Category: Product News

結像光学系の性能仕様として、多くの場合、特定の空間周波数における MTF を使用します。この性能仕様は、デジタル ディテクタを使用した光学系で特に重要になります。こうした光学系では、特定の値を超える空間周波数での性能は問われず、中間周波数域で優れた性能を示すことが求められるからです。

しかし、MTF を直接最適化することは困難です。MTF の計算は、多大な計算能力を必要とするからです。設計の初期段階では MTF が大幅に変動することが多いので、光学系が最終形態に十分近づくまでは他の最適化方法が必要です。

OpticStudio の新しいコントラスト最適化が、これらの問題の大部分を解決します。完全な MTF を計算する代わりに、射出瞳上の 2 点間での位相差を測定します。これら 2 点間の距離は、MTF で目的とする空間周波数に相当する値とします。この位相差の値を使用して、MTF が最大になる位置で最小値となる評価関数を構築し、最適化に使用します。この方法は、MTF の値に対する直接最適化よりもはるかに高速で、より良好な挙動を示します。

図 1. コントラスト最適化の例


コントラスト最適化の記事はこちらでご覧いただけます。

また、より一般的なMTFの最適化方法はこちらでご覧いただけます。

適切な最適化のヒントはこちらの記事をご参考ください。

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