2022年1月27日
Zemax 社 STAR モジュールの機能強化、および OpticStudio と OpticsBuilder の 新しい解析可視化ツールの発売を開始

OpticStudio® STAR モジュール 22.1 では、多波長同時 FEA データセットフィッティングをサポートし、温度 - 屈折率プロット および FEA データビューアという便利な可視化ツールを追加
OpticStudio® 22.1 では、広角システム設計のアルゴリズム、レイエイミングの改善、ネイティブのノンシーケンシャル回折解析を搭載
OpticsBuilder™ 22.1 では、Creo サポートの強化、上級光線解析の
合理化および可視化のための新ツールを装備
KIRKLAND, WASHINGTON – Ansys グループ企業の Zemax 社は、当社の主要 3 製品の最新リリースを発表します。Zemax の主力製品である光学設計ソリューション OpticStudio®、オプトメカパッケージングを効率化する OpticsBuilder™、有限要素解析 (FEA) パッケージと OpticStudio 間のワークフローを簡易化・最適化する最新製品 OpticStudio® STAR モジュールの最新リリースを発表しました。この最新バージョン 22.1 リリースは、2022 年に予定されているリリースの第一弾です。
今回のリリースでは、すべての製品で価値ある技術的なアップデートが行われましたが、特に 2021 年 5 月に導入された STAR モジュールの継続的な改良に力を入れました。12 月には、国際的な光学・フォトニクス学会である SPIE から、STAR モジュールが 2022 年のSPIE Prism Award in Software のファイナリストに選出されたことが発表されました。Zemax の最高技術責任者であるSanjay Gangadhara 氏は、「Zemax の技術リーダーとして、私は常に当社製品のイノベーションを推進することに努めてきました。当社の技術革新が SPIEに認められたことは、本当に光栄なことです。」と話しています。
受賞者は、2022 年 1 月 26 日に開催される Photonics West の Prism Awards Ceremony で発表される予定です。全 10 部門における 2022 年の Prism ファイナリストの全リストは、SPIE のプレスリリースをご覧ください。
OpticStudio STAR モジュール 22.1 : FEA フィッティング機能の拡張と新たな可視化手法の提供
2022 年 1 月 25 日リリース
OpticStudio STAR モジュール 22.1 では、以下の主要な変更点があります。
- 多波長サーマル FEA フィッティング機能
STAR モジュールのFEA 熱データセットのフィッティングアルゴリズムを大幅に強化し、複数の波長を同時にサポートするようになりました。これにより、システムに関連するすべての温度と波長にわたって光学設計の性能を評価することが可能です。このアップデートにより、自律走行車用カメラ、携帯電話用レンズ、ガイドレーザー切断ツールなど、スペクトル特性がシステム設計にとって重要となる光学アプリケーションを幅広くサポートします。また、STARの一部の解析に波長オプションが追加され、選択した波長での光学系の性能を確認することができます。
- 温度 – 屈折率プロット (Thermal Index Plot)
この新しいツールは、FEA 熱データセットで定義された屈折率対温度のプロットを表示し、STAR で計算された屈折率レンジを確認することができます。温度に対する屈折率をプロットすることで、光学設計の各面における温度の影響を視覚化し、また屈折率範囲カラムをモニタして、どのレンズが最も光学的に変化しているかを確認することができます。
- FEA データビューア
この新しいツールにより、ユーザは FEA データセットをシステムに取込み、光学面に割り当てる前に、OpticStudio 上で可視化することができるようになりました。この機能により、ユーザはデータの数値フィットを実行する前に、正しいファイルが使用されていることを容易に確認することができます。また、寸法や中心位置など、データに関する主要なパラメータをテキスト形式で表示するため、ユーザは正しい FEA データセットを事前に確認することができ、エラーや無関係なデータの読み込みにかかる時間を削減することができます。
OpticStudio 22.1 : 広角システム設計とレイエイミングの改善、ネイティブなノンシーケンシャル回折解析、その他
2022 年 1 月 25 日リリース
OpticStudio 22.1 の全エディションには、マシンビジョン、ドローンの監視カメラ、自律走行車用カメラ、携帯電話レンズなど、広視野を必要とする革新的なアプリケーション向けに設計された新しいレイエイミングアルゴリズムが搭載されています。この改良により、「追跡できない」エラーや、その他の解析の不連続性など、既存のアルゴリズムが苦労していた状況での問題に対処しています。Professional 版とPremium 版には、オブジェクトの前面がより多様な形状に対応できるようにするためのノンシーケンシャル軸外しミラーの改良、精度と性能を向上させるための RCWA 法を用いた表面レリーフ型回折格子 DLL の更新、(サブスクリプション版では) ホログラムレンズ、ホログラム面、トロイダルホログラムオブジェクトで構成されたホログラムを解析する体積ホログラムのノンシーケンシャル回折解析 3つが新しく追加されました。
本リリースにおける OpticStudio への追加改良点は以下の通りです。
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Mathematica を ZOS-API がサポート(さまざまなアプリケーションのテンプレートとサンプルを含む)
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OpticsBuilder で主光線を簡単に作成できるよう、アパチャーストップを定義する機能
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設計ファイルを一箇所に保存し、更新するためのプロジェクトディレクトリのサポートの更新
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CDGM 材料カタログに16種類の材料を追加し、熱係数を更新
OpticsBuilder 22.1: Creo 7のサポート、上級光線ツール、サンプルファイルの改善/追加
2022 年 2 月 1 日リリース
OpticsBuilder は、PTC Creo Parametric 7.0.5.0 以降で使用できるようになりました。PTC 社によるこのメジャーリリースをサポートすることにより、新しい CAD 機能を利用するユーザに OpticsBuilder を提供し続けることができます。さらに、OpticStudio 21.3 で新しいオブジェクトとして導入されたノンシーケンシャルモード [軸外しミラー] (Off-Axis Mirror) オブジェクトをサポートするために、OpticsBuilder for Creo を更新しました。Creo ユーザは、設計の整合性と解析ツールの完全な利便性を損なうことなく、Zemax 製品全てでこのオブジェクトを使用することができるようになりました。
OpticsBuilder for Creo 22.1 では、主光線ツールも導入されています。このツールは、主光線のセットアップで選択した[光源](Sources) に基づいて主光線を生成し、ユーザの CAD ツール内で簡単に解析して、情報に基づいた意思決定、メカニカルアセンブリのさらなる変更の定義、光線路要件を満たしていることを確認することができます。
OpticsBuilder 22.1 には、Cellphone camera lens、Cube satellite、Laser-induced thermal lensing effect、Ultra-short throw projector、Schmidt-Cassegrain、Riflescope の 6 つの新規サンプルファイルと、Heliar 37mm、Single Gauss 25mm、Laser w Aplanatic Lens の既存サンプルファイルの改良も含まれています。また、複数のバグフィックスも含まれています。
OpticStudio SolidWorks CAD Link および OpticsBuilder for SolidWorks サポート終了のお知らせ
Dassault Systèmes 社の決定により、OpticsBuilder for SolidWorks および CAD Link : OpticStudio の SolidWorks 機能は、2021 年 12 月 31 日をもってサポートが終了となりました。OpticsBuilder for SolidWorks のお客様は、契約期間の残期間中、引き続きソフトウェアをご利用いただけます。OpticStudio 22.1 のリリースにより、SolidWorks で作成された部品やアセンブリファイルへのダイナミックリンクが廃止されます。つまり、修正、最適化、公差解析のために、ユーザはこれらのパーツの寸法を OpticStudio で表示することができなくなります。詳細については、弊社担当営業までお問い合わせいただくか、FAQ をご覧ください。
Zemax 22.1 リリースに含まれる最新機能については、次回のオンラインセミナーにご参加いただきご確認ください。
OpticStudio 22.1 最新機能の紹介
2022 年 2 月 15 日(火)
14:00-15:00 (日本時間)
Zemax 製品の機能を無料体験版でお試しください。