2021年7月18日

Zemax 30年に渡る技術革新を祝う

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Zemax 30年に渡る技術革新を祝う

今月、Zemax は創業30周年を迎えました。また、Zemax Japan の開設から 5 周年を迎えました。どちらも記念すべき素晴らしい節目となりました。

30 年前、Ken Moore が Zemax を立ち上げ際の彼のビジョンは、光学エンジニアや物理学者が新製品の設計に活用できるような、直感的で使いやすい製品を作ることでした。使いやすさだけでなく、精度と性能にもこだわりました。まず第一に、コードは可能な限り正確なシミュレーションを提供しなければなりません。そして、速くなければならない。このような精度と性能へのこだわりは、Ken と Zemax の両方を、顧客はもちろんのこと、光学・フォトニクスのコミュニティにも広く受け入れられました。これは現在でも、私たちの基盤と製品開発戦略の中核となっています。

この基盤の上に立って、Zemax の継続的な使命は、幾何光学的光線追跡が適用可能な高度な光学製品をお客様が設計・製造できるようにすることです。長年にわたり、Zemax のツールは、火星探査機のカメラレンズから、自律走行車のLiDARシステムの送受信光学系、携帯電話やテレビのディスプレイのライトパイプ、データや通信のための光インターコネクトなど、広範囲のイメージングおよびイルミネーションアプリケーションの設計に使用されてきました...その他多数。このビジョンは現在も生き続けていますが、Zemax は製品ポートフォリオに的を絞った強化を行い、主要な革新を進めています。最近では、複合現実感ヘッドセットに使用される回折光学系のモデル化機能や、レーザー、航空宇宙・防衛、民生用電子機器などの光学系の性能に及ぼす構造的・熱的負荷の影響をモデル化するための有限要素解析データのインポート機能(OpticStudio STAR モジュールを使用)などを追加しました。また、製品開発プロセスにおいてシステムレベルの設計が果たす役割をより深く理解し、統合された設計ワークフローをサポートするために OpticBuilder のような新しい製品を開発しました。 

当社の技術がお客様のニーズに応えるために長年にわかり拡張してきたように、当社の顧客基盤も同様に拡張しています。その素晴らしい例が日本です。5 年前に、革新的な市場で高まるニーズをサポートするために、独自のリージョナルオフィスを開設しました。Zemax は、Zemax Japan の設立を主導し、現在はアジア太平洋地域の営業部長を務める長嶺 忠稔氏のように、信頼できるパートナーを通じて日本の光学コミュニティをサポートしてきましたが、直接オフィスを開設することで、そのコミュニティにより近い場所から、次世代の光学製品を生み出す彼らの継続的な成功を保証することができました。先日開催された「Envision 2021 Japan」では、日本のお客様が行っているエキサイティングな活動が紹介され、そのイベントに参加できたことを光栄に思っています。さらに、ヨーロッパ最大の顧客を持つドイツでもスタッフを採用し、対面式のオフィスワークが可能になったら、ドイツで6番目の Zemax オフィスを開設する予定です。 

日本、ドイツ、そして世界中のユーザとの緊密な関係は、Zemax の特徴の一つであり、私が関わることができることを最も誇りに思っています。私が Zemax で働くようになってから約14年が経ち、Zemax の歴史のほぼ半分を過ごすことができました。その間、創業者主導の事業から、光学・フォトニクス分野のイノベーションの未来を担う業界のリーダーへと進化していくのを目の当たりにしてきました。私は、Zemax がこのコミュニティに貢献するであろう未来を楽しみにしていますし、その未来を皆さんと一緒に作るという私の役割を楽しみにしています。

著者:

Sanjay Gangadhara
Chief Technology Office
Zemax, LLC