2022年6月1日

STAR モジュールのパフォーマンス解析、OpticStudio および OpticsBuilder の 高度なレイエイミングおよびジオメトリの機能拡張をリリース

Category: Product News

OpticStudio® 22.2は、新しいレイエイミングウィザードのほか、強化されたレイエイミングの改良、光学モデルを Ansys Speos に直接エクスポートするためのツールを実装

OpticStudio® STAR モジュール 22.2 は、サブスクリプションライセンスの Professional および Premiumエディション向けにパフォーマンスモニタリングと FEA データセットコントロールを追加

OpticsBuilder 22.2 は、主光線シミュレーションを一般的なシミュレーションから分離することで処理時間を短縮し、新しい光線フットプリント境界ツールおよび分光器のサンプルファイルを追加

KIRKLAND, WASHINGTON – Ansys 傘下の Zemax は、当社の主要 3 製品の最新リリースを発表します。この3製品とは、当社の光学設計ソリューションのフラッグシップである、有限要素解析(FEA)パッケージと OpticStudio 間のワークフローを簡素化および最適化する最新製品である OpticStudio® STAR モジュールと、オプトメカパッケージングを効率化する OpticsBuilder™ です。今回のバージョン 22.2 は、今年2回目のリリースとなります。

OpticStudio 22.2:レイエイミングウィザード、光線追跡アルゴリズムの改良、Speos レンズシステムへのエクスポート機能強化

2022 5 31 日リリース

OpticStudio 22.2 では、以下の主要な変更と追加が行われます。

  • レイエイミングウィザード
    この新しいツールは、バージョン 22.1 でリリースされた、強化されたレイエイミングアルゴリズムに関連する設定を含む、光学系に最適なレイエイミング設定を決定するためのデータを提供します。シーケンシャルモードのシステムエクスプローラのレイエイミングセクションにあるこのウィザードは、レイエイミング設定の選択を誤ると、解析結果に光線の欠落やその他の不連続性が生じるなど、予想外の動作につながるシステム設計において特に有用です。レイエイミングウィザードを実行すると、基本的な光学系の情報と推奨レイエイミング設定のリスト、および解析に使用したデータと決定指標のサマリーがテキストレポートとして生成されます。推奨設定を確認した後、ワンクリックで設定を適用し、ツールを終了することができます。

  • 強化されたレイエイミングの改良
    新しいウィザードに加え、強化されたレイエイミングアルゴリズムが改良され、より多くのアパーチャータイプと視野タイプに対応するようになりました。それにより光線追跡ができなくなるエラーや解析が不連続になるといった問題に、このアルゴリズムが対処できる範囲が広がるので、設計の対応範囲も広がります。このアルゴリズムでは、入射瞳と像空間での F ナンバーシステムアパーチャーオプションのサポート、および、視野角度とセオドライト角をもつ有限物体距離の光学系をサポートし、180度以上の視野を持つ広角光学系で使用することができるようになりました。

  • Speos レンズ系へのエクスポート機能(Professional および Premium エディションのみ)
    本リリースの新ツールでは、OpticStudio で作成した光学系の次元を削減したモデルを Ansys Speos にエクスポートすることが可能です。作成・エクスポートしたモデルには、光学系の関連パラメータをすべて含めることができ、現実的な環境で正確に光センサをシミュレーションすることができます。その後、Speos はエクスポートされたモデルを受け取り、コンポーネントレベルの設計を包括的なシステムシミュレーションに統合して、レンダリングと可視化を行います。現在、Speosレンズ系へのエクスポートツールは、回転対称のシステムのみをサポートしています。次元を削減したモデルを計算するには、センサの幅と高さ、サンプルポイントの数、プロービング光線の数を定義するだけです

    OpticStudioはSpeosディストーションファイルを計算し、新しいエクスポートツールはタイミング、計算されたサンプルポイント、瞳ベクトルと半径、与えられた瞳の焦点距離と光学系効率、および光線発散を報告します。

OpticStudio STAR モジュール 22.2:光学設計における1面、多数面、または全面のパフォーマンス解析

2022 5 31 日リリース

OpticStudio 22.2 Professional または Premium サブスクリプション ライセンスを持つ STAR モジュールライセンスユーザは、温度変化や変形が光学系性能に与える影響を面単位で観察できるパフォーマンス解析機能を利用できるようになりました。このツールは、FEA データセットのオン/オフを切り替え、RMS 波面誤差や RMS スポットサイズなど、指定した性能指標の変化をモニタリングすることで機能します。この解析では、2次元の 構造変形と 3次元の 温度データによる性能変化の寄与を区別することもできます。

これらの機能により、以下のことが可能になります。

  • どの面がパフォーマンスの変化に寄与しているかを特定

  • 各面で発生しているパフォーマンス変化の性質を理解

  • 新しい面が追加されたときの累積的な性能変化の予測

  • すべての条件に基づく全体的な性能変化を分析

  • 解析データを検査・コピーすることで、簡単にレポートやさらなる解析を行うことが可能

OpticsBuilder 22.2:主光線ツールの改良、新しい光線フットプリント境界ツール、分光器サンプルファイル

2022 5 31 日リリース

OpticsBuilder 22.2 には、上級光線形状ツールセットに対する複数の機能強化が含まれています。

  • 新しい ント境界を生成します。CAD ユーザは、これらの境界線をクリックすることで、CAD ツールを使って測定、位置決め、解析を行い、機械部品が光線セットに与える影響を判断することができます。これらの考察により、CAD ユーザは、アセンブリが光線路の要件を満たしていることを確認しながら、CAD 環境内でメカニカルアセンブリをより詳細に変更することができます。

  • バージョン1 で導入された主光線ツールは、セットアップ中にユーザが選択した光源に基づいて主光線を生成し、ユーザの CAD  ツール内で簡単に解析して情報に基づいた決定を行い、機械アセンブリにさらなる変更を定義し、光線路要件が満たされることを保証しますが、こちらの機能を時間節約のために分離しました。バージョン22.2 では、OpticsBuilder の一般的なシミュレーション機能から主光線シミュレーションを分離し、主光線シミュレーションを必要とするユーザはドロップダウンメニューから直接選択できるようにし、不要な場合は主光線解析をスキップして一般的なシミュレーションをより速く実行できるようにしています。

  • 主光線ツールの詳細設定にある単位(ミリメートル)です。この追加により、CAD ユーザは主光線の位置に対してより正確に許容デルタを指定することができます。

  • 新しい Zemax OpticsBuilder コース「Designing Optomechanical Systems with Zemax OpticsBuilder」では、オプトメカシステムのパッケージング、解析、検証に必要な光学の基本概念を学び、Zemax 光線追跡エンジンが光学性能を計算および測定する方法について説明します。Zemax OpticStudio から OpticsBuilder アドインを使用した CAD 環境への変換ワークフローの適用方法、使用例に関する膨大な種類の OpticsBuilder ツールの使用方法や、OpticsBuilder の光学図面機能の使用方法について理解することができます。

  • また、2 リリースでは、より正確なワークフローを再現するために、市販の部品を使用して作成された新しい分光器のサンプルファイルを追加しています。

Zemax 22.2リリースに含まれる機能の詳細に興味がある場合は、次のウェビナーに登録してください。

OpticStudio 22.2 (STARモジュール含む)OpticsBuilder 22.2 最新機能の紹介
2022年 6月 15日 (水)
午後 2:00 - 午後3:00 JST

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